醤油は、遠く奈良時代の醤(ひしお)という発酵食品や鎌倉時代の溜(たまり)と呼ばれる調味料にその原形がみられますが、大豆と小麦を原料にした今日の醤油に近いものは、戦国時代に生まれました。
文献に醤油の文字が登場するのは室町時代ですが、それより数百年前の平安時代には醤油のルーツといわれる「醤(ひしお)」が作られていたようです。ひしおは、当時の塩蔵発酵食品の総称で、草びしお、肉びしお、穀びしおの3種類に分かれていました。草びしおは今の漬け物、肉びしおは塩辛類、穀びしおが醤油のようなものだといわれています。
企業の形で生産されはじめたのは、もう少しあとのことですが、それでも醤油産業はざっと400年の歴史と伝統をつづっています。
(日本醤油協会 文献より)
大豆に水を加えて蒸します。
同時に小麦は炒って引き割ります。
蒸した大豆と引き割った小麦を混ぜ、そこに種麹を加え、麹室に移動します。
混ぜた麹に塩を溶かした塩水を加え、発酵・熟成させて、もろみを作ります。
できたもろみをしぼり、加熱して色・香り・味を調えます。
検査室で検査を行い、問題が無ければ容器に詰められ店頭に並びます。
日本の文献に「味噌」が最初に登場するのは奈良時代。中国大陸から伝わったもので、「醤(ひしお)」、「未醤(みしょう)」と呼ばれていました。そのころは寺院や貴族だけが口にできる贅沢な食べ物で、製法も食べ方も現在と比べ多少異なります。その後日本の風土にあった発展を遂げ、戦国時代を迎えるころには現在の「味噌」となっていたようです。当時の武将はその優れた栄養価と保存法に着目し、武士に携行させたといわれ、これを機会に広く庶民の間に普及していったのです。
(味噌健康づくり委員会 文献より)